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5月なみの気温のあとは、春の嵐か、一晩荒れた。
今は、雪が舞い、手が、しびれる程さむい。 桜の土手は、春、夏、秋、冬と、季節、季節の表情で、私を、 魅了する。 失意の日も、喜びの日も、死ぬとさけんで、出て行った老いた父を、 おいかけたのも、深夜の土手。 まだ蕾が、かたく、小さく、空ばかり背景に映るころから、 桜の、トンネルに、春の気配を、探す。 そしていま、花の精は、その姿を、すこしづつ、すこしづつ あらわして、トンネルのむこう側は、もやっと淡いピンクの、 気配を、漂わせる。 ふくかぜを なこその関と 思へども みちもせにちる 山桜はな 源 義家 |
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