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桜、桜とうかれているようだが、2月に、父の、一周忌すませ
るまでの、何年間は、花見にでかけるどころでは、なかった。 また、遠く、出かけていくような、親父でもない。 ただ幸いなことに、田を、はさんで、家の前は、桜の土手である。 いながらにして、毎日が、花見状態の幸せを、甘受しておりました。 厳寒未明の12月、どんなおもいで、深夜でていこうとしたのか、 もうきくすべもないが、すでに、来るべき季節に備え、 内なる準備が、着々と進んでいただろう、さくらの土手で、 最後の、最大の思い出を、残してくれました。 南阿蘇の田の中の、一本桜。一心行の大桜。樹齢約400年の、 山桜。花は、白に見え、小さい花びらで、香り高く匂う。 霊気漂う、意思のある樹にみえました。 花のかもす雰囲気に、老若男女おとなしく、円形の、板の通路を、 感嘆しながら、見せていただくという夢のような、この世の できごとではないような、なにかの舞台をみている感じでした。 |
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